のぶ子、自力で治せると信じてる

お盆休みとはいえ、大きな病院はあいている。

のぶ子を、転院予定先の免疫血液内科の診察に連れて行った。

前からお世話になってて、慣れた病院だ。

5月1日には「寛解です」と言われたのにもかかわらず、
また返り咲く。

なんてこった。
完治ではないけれど、再発はまだ先だろうと思ってた。
抗がん剤治療を終えてからまだ半年ほども経ってないというのに。


のぶ子本人は、痛みもかゆみもなんともなく、
全然しんどくないから平気だと言ってた。

ただ、腫瘍がドンドン大きくなっていく様子はある意味恐怖を感じるものだ。

本人はほぼベッドで過ごしてるから自分の脚は見えてない。

「なぁ~んともないわ♪」

といつもご機嫌なのだ。

診察帰りに車に乗せて、入院中の病院に戻るとき母が言った。

「なんともないから、これぐらい自分で治せるわ」と。

えええええええええーーーーーーーーー!!!?????????

びっくりするわ。

すでにサマーエンジェルより大きなボコンと飛び出した腫瘍が脚に鎮座してるのを
どうやって治すのだと言うのだろうか。

サマーエンジェルだったら私大好きだし、食べたら済むけど、
腫瘍は食べられないよ。

それでも、のぶ子はなんとかできると思ってる。
自分ができなくても、「お父さんがやってくれる」と思っているのだ。

父もそれは無理でしょ。
のぶ子は、世界の中心にいるので自分が思ったことはすべて叶えられると信じてるところがある。

思い通りにいかないと癇癪を起こすのは、昔から。

子どもたちに対しても癇癪を起こし暴れる。

ホンマびっくりな母親だこと。

妹は今でもその時のことをほじくり返してのぶ子に言う。
傷つけられたことは心に深く刻まれる。
傷つけた本人は全く覚えてないけれど。

私は過去のつらかった思い出を癒やしたおかげで、
第三者的に見ることができるようになった。

今でも腹立たしいことを言われることもあるけど、
過去のことは、【今】のことじゃないって分離することができるようになったのだ。

いろいろツラかったけど、本読みまくったり、YouTube見まくったりしたおかげ。
そんな自分に気づいたら、ホントに変わってきてるって分かるのが不思議。
その経験があったから今があるんだと感謝できるようになった。

去年からはじめたこのブログで、言葉に出して客観的に見れるようになったのもあるかもしれない。



病院といえば、
今入ってる病院は至れり尽くせりしてもらえるみたいで、
居心地がいいらしい。

父が入院したときは、早く帰ってこいとさっさと退院させたのに、
自分はのんびり【我が家】のように過ごしている。

送り届けたときも、「ああ、やっと我が家に帰ってきたわぁ」と言ってた。

今までいろんな病院に入院してたけど、
よほど快適なんだろう。

ありがたいことだ。


今度はまた前の病院に「転院」して、がん治療を行うことになる。

以前は、自宅に戻って生活するために、病院ではがっつり介護ではなかったので、
母にとっては少し不満があるようだが、今回は以前とは違う。

脚が不自由になり、片腕も不自由になり、
トイレだって行けない。
口だけは達者だ。人のワルグチも健在だ。


診察のため検査を受けたとき、血液検査と尿検査をと言われたんだけど、
尿検査はトイレの中で私が支えながら尿を取るなんてことできないわってことで
なしにしてもらった。

というか、のぶ子がこう言ったのだ。

「私、おむつしてるからね」と。

トイレで用を足すことができないってことだよね。

「おしっこは、おむつの中でするから」とも。
とても自信たっぷりで。

ありゃりゃ。

あんまり自慢することでもないだろうに。

去年の今頃は、
「私、おむつするような年ちゃうわ!」と憤ってた。

紙パンツの試供品をいくつか持って行ったときも怒られたぐらい。

そのあとすぐ入院するようになって、
当たり前のように紙パンツをはくようになり、
紙パンツはきながらでもトイレには行けてたのに、
今ではそれさえもできなくなった。

あっという間にカラダが変わるのだとお世話をしながら驚いた。

自分自身はまだまだ先のこととはいえ、
あんな風にはなりたくない。
願わくば、いつまでも元気で歩けるようでいたいもの。
筋力は今のうちから整えておきたいものだと思う。




さて、話を戻そう。

血液検査の結果で判明したのぶ子の腫瘍は、
「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」

よく分からない長い名前だけど、悪性のものということは理解した。

7年前に診断されたのは、「濾胞性リンパ腫」で悪性度は低いもので、
年単位で進行するものだったらしい。

びまん性大細胞のは、月単位で進行していくものらしく、
ネットで検索すると、発熱や大きな腫瘍ができるというまさにのぶ子の状態。

3日ほど前から発熱するようになったらしく、
診察の日も点滴してた。

そういえば、前も入院中、時々発熱で点滴してた。

その頃から進行してたということかもしれない。


カラダの中で起っていることだし、
これでは自分では治せないよ。


・・・ああ、のぶ子は自分が神様のように思ってるからできると信じてるんだった。

誰もが自分神様であるけれど、
病気のときは薬を頼ったらいいんだよ。


思い込みで視界を狭くしないで、
視野を広げたらもっともっと楽しい人生を送れるんじゃない?




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