のぶ子、帰ってくる

のぶ子が今日、退院した。

リハビリ病院に転院してから約2ヶ月。
長いようで短い日々だったように思う。

私はお迎えには行けなかったが、
妹夫婦が退院の付き添いに行ってくれたようだ。

病院ではリハビリを頑張ってたのぶ子。
だから、父も母も思うように動けると思っているようだと、
ケアマネさんがとても心配してた。

一番いい状態を見て安心してばかりはいられないと、
悪くなった状態を予測して考えてくれている。

がん治療中の様子から
どんどん介護度が進んでいるのを目の当たりにしている私も、
またそうなるんじゃないかと思っている。

「引き寄せの法則」
の観点からすれば、
私がそう考えるから悪い状態の母を引き寄せるのかもしれない。

安直に楽観的に考えていられたらどんなに良いだろうか。

願えば叶うのは本当だ。

ただ、「心配」の気持ちは離れて暮らしてるから持ってしまうのだ。
潜在意識に心配が刻まれてるからそういう現実を引き寄せたのなら、
ホント申し訳ない。

でも、ことのぶ子に関してはなかなか楽観的にとはいかないのが現実だ。


高齢になった父のことも全然心配してなかったのに、
急激に体調が変化した。

予想だにしてなかっただけに、対応に追われた。

母に関しては、すべて父や娘や、周りの人がしてくれて当たり前の人なもんで、
うまく立ち回らなければこっちが倒れてしまうからこそ、
先回りして予防線を張るようにしてきた。

今回もそんな感じだろうか。

介護の世界は私が思う以上にシビアで大変だろうけど。

だから、ケアマネさんの対応にはいつも感謝している。



さて、妹が動画で送ってくれた自宅に帰ってきたのぶ子の様子だが、
やはり自力では立ち上がれなくて、
ソファにも座れず床で必死にもがいている姿がうつっていた。

11月末に急に動けなくなったときのようだ。

デイサービスを受けたくない。
在宅でサービスを受けたくない。
介護施設に入りたくない。

のぶ子はなんでもイヤがっているらしい。

本人がイヤがることを強制できないけれど、
父がすべて介護できるわけでもない。

無意識に人をバカにする物言いに、
父が怒っている姿を最近よく目にする。

昔からそういう物言いをしていたし、
父も注意することがあったが、
ガマンもできていたのだろう。

でも、最近では父ができることが限られてるからか、
年を取ったせいなのか分からないけど、
声を荒らげる姿を見せるようになった。

「やってもらって当たり前」
「やってほしいことを、なんでちゃんとやってくれへんの」

母の傲慢さが目に余るようになったのかもしれない。


まあ、のぶ子自身、自分のカラダが思うように動かせず、
もどかしいのだろう。

自分ができないから、
周りがやるのが当たり前だというところだろう。


そんな母の姿を見てたら、わがまますぎて悩むのがバカバカしく思えてくる。

私にはわがままを言わさなかったのに。
なんとわがままな母親なんだろう、と笑えてくるのだ。


子どもの頃は、頑張ってる姿を見てほしくて、
すごいねってほめてほしくて、
叶わないことで傷ついて、
自分が出来損ないで存在する価値がない人間だと思ってた。

夢の中で泣きじゃくって、それが潜在意識に刻まれて長いこと苦しんだ。

インナーチャイルドを癒やすワークとか、よく知らないけどいろいろ試してみて、
このブログでも過去や今ののぶ子と客観的に向き合って、
私ってすごいなぁって思えるようになったんだよ。


のぶ子に対抗できるぐらいになったと思う。

価値がある人間だと思うよ、私。
生まれてきてすごいよって思う。


入院の保険請求、保険会社との連絡やら病院側との連絡やら、
市役所の介護関係の手続き等、何やら忙しくやった。

でもこれは、周りの人がいろいろ教えてくれたおかげでできたこともいっぱいあるのだ。

半年以上かけて、いろいろ学べた。
なんにも知らなかったもの。

学ぶために生まれてきたのかと思うぐらいにね。
それ以外にも、生まれた使命はあると思うけど。

ただ、産んでくれたのはのぶ子だから、そこは感謝だね。



明日から老夫婦ふたりでどう過ごすか。
あさって父が病院に行ってるとき、
のぶ子はひとりでどう過ごすのか。

いろいろ課題はあるけれど、
「大丈夫大丈夫、なんとかなる」
と夫婦で言ってるぐらいだから、
なんとかなるだろうさ。

(のぶ子はね、父がなんとかしてくれるって思ってるから大丈夫って言うんだよ)


そのために、リハビリして帰ってきてるんだからさ。

かといって、張り切りすぎて病院に逆戻りなんてことだけはやめてもらいたい。

私も妹も見守ることしかできない。
介護のことなんてなにもできないんだから。

サポートするだけ。
家事とか書類仕事とか手続き代行とか。


コロナウイルスが猛威を振るってる間は、
行くことも制限されるから、
行ったときは忙しいことこの上ない。
致し方ない、このご時世。



そういえば、のぶ子に後遺障害が残ると診断されてることを説明したとき、
妹も父もショックを受けていた。

のぶ子には言ってない。
「治らない」って言ったら落ち込むだろうから。


そのうち、担当医から直接聞かされて、
「後遺障害ってなに?」って不思議そうな顔をするんだろうな。




とにかく、今後のことを考えていく年齢になったということ。
終末を考える年齢が近づいてきてるということ。

私も、両親も。

それなら最期まで、しあわせだって思えるように暮らしたいね。












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