のぶ子、看護師さんにケンカを売る

のぶ子はまだ入院中だ。

昨日私は、介護認定の審査の方にきてもらうのに立ち会った。

母には前もって伝えていた。
できないことを無理してできるって言わなくていいからねって。

何でも必要以上にはりきるのぶ子。
絶対にやり始めるに違いないと思っていたら案の定。

「足、こんなに上げれます!」
ベッドに腰掛けて、片足ずつ膝の高さまで踏ん張って上げてた。

(そんなに勢いづいて張り切らんでも・・・)
私も父も苦笑い。

ただ、一番最初に今の季節を聞かれたとき、
「まあ、いい季節ですねぇ」
って答えた。笑う!!

その前に、「今何月ですか?」と聞かれたとき、
父がこっそり、10月って教えてしまったのも笑えた。
教えたらあかんやん。おかしすぎる。

のぶ子は質問されたことにはなかなか鈍く、
寝返りしてくださいと言われたときも、
ベッドに馬乗りで乗り始めて、
寝返りをすることができないと知らしめた。

いや、寝返り態勢には入れないことをだ。


母へのヒアリングが終わったら、
娘の私へのヒアリング。

「最近怒りっぽくないですか?」の質問に、

いやあ、昔よりは穏やかになったんじゃないですかねぇ。

そう答えてしまった。

だって、私が子どもの頃はすぐにキレて、
声を荒らげたり手を上げたりしてたもの。

最近は口うるさいけど、手を上げることはなくなった。
ま、カラダが瞬発力を失ったからともいうが。


ところがだ、今日、かつてののぶ子が降臨したのを見た。


昨日実家に泊まり、父のこと、家のことを済ませ、
今朝は掃除に洗濯、片付け等をこなしてから、
夕方16時からの主治医との面談に向かった。

病室についたら看護師さんから呼ばれ、
のぶ子のことで相談された。

「今日シャワーの日で、お母さんといろいろあって・・・」
と言うから具体的なことをたずねた。

背中を洗ってとか、
頭を洗ってとか言ったらしい。

あれ?そんなこと言う人やったかな?甘えてるんじゃない?


看護師さんにしてみれば、厳しいかもしれないけど、
もうすぐ退院するからそれまでに自分でできることしましょうと
なるべく手出しをしない方針だったとのこと。

お風呂では手伝ってくれないと文句を言い、
トイレでは補助をしたらいらないと言う。

薬も手を出して乗せてもらうまで待ってるらしい。

あ、ここでも振り回してるな、のぶ子。

できる限り自分でするように
娘さんからも伝えてもらえないかということだった。

了承した後、母に看護師さんを困らせてるらしいねと言った。

すると、のぶ子の怒りに火を付けたみたいで、
「全然優しくしてくれへんのよ!」と文句を言い始めた。

(いやいやあなた、そこちゃいますやん)

のぶ子の言い分では、前の人は(初めのうちは)いろいろしてくれたのに、
今朝の人は、せっかく一番始めのシャワー時間をgetできて気分よかったのに、
なにもしてくれへんかったのが腹立つ!ということだった。

恐れ多いことに、
「あんまり腹立つから、叩いたろうかと思ったわ」
とまで言い出した。

やめて!ホンマやめてください!その臨戦態勢。

なんと自分勝手な言い分だこと。

のぶ子の言うことを聞かないと叩かれた、
小学生の時の自分の姿が走馬灯のように流れていった。

ただ、「言うこと」ってそんなにたいしたことなかったんだと思う。

あれしろ、これしろ、そんなことだったんじゃないだろうか。

のぶ子の欲望が叶わないと腹が立つってこと。
全然変わってなかったのか。今でも怒りっぽいじゃないですか。

目の前でひたすら30分ぐらい同じことで文句言ってるのぶ子を見てたら、
なんかアホらしくなった。

私はこんなアホなことで子どもの頃傷ついてたんだ。
自分勝手だとは思ってたけど、やっぱり自分勝手やん。

「私はあの頃の私じゃない。」

何を言っても聞かないのぶ子だけど、
私はもう大人なんだし、傷つかなくてもいいんだから。

そして、スケジュール帳を見せながら、
入院した日から今日までと、今日から退院予定日までの日数を数え、
退院するまではもう時間がないから看護師さんの言うことは正しいと理詰めで説明した。

実はのぶ子、理詰めに弱い。
分からないからだ。

いつも自分の感情のままに生きてるだけに、
数字やらを持ち出すと頭がパンパンになる。

あと12日で退院するのに、自分でできないとはどうする!?と言ったら、
やっと納得した風になった。

看護師さんの言うことをよく聞いて、感謝して過ごしなさいと。

極めつけに、主治医の先生からも、
自分のことは自分でしなさい、
でないと、寝たきりになるよ!と脅された。

厳しいぐらいが丁度いい。

父曰く、末っ子だからおそらく叱られることもなく育ったのだろうから
いつまでもわがままでしょうがない、のだそうだ。

ああ、変わらないな。

「一生このままでいて」
とは絶対言わない。言いたくない。

でも、一生このままでいるんだろうなあ。


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ベッドの上に腰掛けているのぶ子の腕と足がかなりむくんでいた。

主治医の説明のとき、今の症状について質問するとき、
むくみのことも聞いてみた。

「腕時計がパッツンパッツンなんですけど、
リンパがつまってるからでしょうか?」

「いや、それは脂肪ですね」

がんだけじゃなく、高血圧に糖尿病(←これは知らなかった)もあるらしく、
痩せなさいと何度も言ってるのに痩せようとしないと言われた。

でも、それだけ病気のわりには、食欲劣らず、元気でひたすらしゃべる。
しゃべるかどうかで元気度が皆に伝わる。





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マッサージして、むくみとったらもっと楽になるだろうに。

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毎日リラックスしにいきたいもんだわ。




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