のぶ子、魚をさばく

のぶ子は、料理をする。

家事の中では比較的料理が得意な方かもしれない。

さて、のぶ子は私が中学に上がった頃から
コープさんにパートへ行くようになった。

鍵っ子にしなくてよいからと。

私は中学生だったけど、妹は3つ下の小学生。
妹は鍵っ子になったが、スルーされていた。

かつては今のように「学童」とかはなかった。たぶん。
あったとしても、知らなかった。

父が自営業をしている関係で、大抵父が家にいたので
鍵っ子になる心配は比較的少ない方だったのだけど、
かわいそうだからということだったんじゃないだろうか。

詳細はよく分からない。


のぶ子はコープさんの魚売り場に配属になった。

その前に他の売り場も担当してたような、
(したかったのに的なことかもしれないけど)
ことを言ってたような気がするが、
そうだったかどうかはほとんど覚えていない。

ただ、魚売り場にいたことだけはしっかりと覚えている。


ああ、いつだったかどこかのうどん屋さんにもパートに行ってた。

昆布やカツオの出汁の取り方について、
とてもうるさく言うようになった。

あと、すじ肉とこんにゃくを炊いた「すじこん」をよく作るようになった。
お好み焼きに入れると美味しいとか言ってたな。

煮物の作り方とか、父曰く、やたらと「講釈をたれていた」記憶がある。


話が逸れてしまったが、魚売り場にいたことは間違いない。

そこで鱗の取り方や、内臓の出し方や、刺身の仕方とかを習ったようだ。

家でいろいろ作ってくれるようになった。

2枚おろし、3枚おろしなど説明しながら作るし、
以前より魚のレパートリーが増えていたかもしれない。

中学生とはいえ、私はまだ子どもだったし、
自分の毎日の勉強や部活で
母のレパートリーのことまでは覚えていない。

台所で1尾の鯛をさばくとき、
そこら中を鱗だらけにしていたのは間違いない事実だ。


ま、私も鯛をさばくときはそこら中に鱗を飛散らかす。
飛ばしたくなくても、鱗が華麗に飛んでいくのは防げられないから。


お店で習ったのかは知らないが、
魚をさばく用にと木のまな板を置くようになった。

魚の内臓を取ると、まな板がかなり汚れる。

そして、使って、洗わない。
きれいに洗えよ!

なんかよくわからないけど、水で洗わずに拭いてたような…。

記憶が曖昧過ぎて申し訳ないほどだが、
なんか汚いわぁと思ったような気がする。


私も魚何尾か連続でさばくときは、
1尾ごとにいちいち洗わずにキッチンペーパーで拭き取っては
次をさばくってことはする。

すべてさばき終われば、
洗剤つけてきれいに洗って干す。

鯵とか、ハタハタとか、内臓全部出してから調理する。

刺身にする前にはもちろん全部洗い流す。

まな板も当然だ。


断片的な記憶を手繰り寄せて書いているから、
現実はもしかすると、
のぶ子の手によってまな板が洗わていたかもしれない。

最終的にそうだったのならいいのだ。

我が家の衛生面が脅かされなかったのなら。

もう過ぎたことだけど。


そういえば、卵焼き用のフライパンも洗わなかったな。
焼き終わって少し冷めてからキッチンペーパーに油つけて拭き取ってた。

卵が張り付いて焦げてしまうからだと言ってた。

油を鉄のフライパンにつけたまま。

次に使うときはそのまま焼く。

いいのか!本当によかったのか!?
(そぉっと洗っといたけど)

いつの間にか私たちはちゃんと育ってた。

おなかをあまり壊さない子に育った。
そういう点では子育ては成功かもしれない。

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