のぶ子、大きなお世話をする
のぶ子は化粧品づくりにはまっている。
ゆずの化粧水やアロエ化粧水。
ゆずもアロエも自宅の庭でとれる。
自然派化粧品を自分で作ろうという寸法だ。
グリセリンとか必要なものを買いにいって、
ゆずやアロエをざばざば水で洗って入れてるんだろう。
私は作り方をよく知らないので、
どこかで調べて作ろうとするのぶ子って
意外とやるやん、て思う。
ただ、おおざっぱなのぶ子のやることだから、ちょっと怖い。
化粧品のできとしては大丈夫なのか。
自分で使うだけならいいんだけれど。
アロエはやけどしたときのためにと、私が子どもの頃からずっと育てている。
おなかが痛いときは、なめると効くからと苦いのにかじらされた。
アロエの果肉を削り取って、
みかんを搾った液とハチミツとを混ぜて食べるのはなんとかガマンできた。
ほとんどハチミツ味だったから。
ゆずの木も庭に植えているので、
実がなるとお風呂に浮かばせていたし、
料理でもよく使っていた。
どちらもカラダにいいからと、化粧水を作っているらしい。
作ったら必ず私にも、あげるから!と言ってくる。
「いらないです」
いつもそう返事する。
私のお肌に合わないかもしれないから。
作りたかったら、自分で作るから。
毎回そう答えるのに、毎度同じことを言われる。
そして…