のぶ子、岸壁に立つ?

のぶ子は歌が好きだ。 一曲すべてを歌えるわけではなかったけど、 よくサビを歌ってた。 私が子どもの頃、いろんな歌を聴かされた。 幼かったしいろいろありすぎてほとんど覚えていない。 ただ、同じ歌を同じような場面で何度も歌うから、 部分的に残っている歌もある。 歌というか、フレーズというか。 その中で今思い出すのは、 『岸壁の母』 二葉百合子さんの歌である。 かなり前過ぎて、思い出すのは母の歌う姿のみ。 ネットで検索したら、二葉百合子さんて見たことあるかもという程度。 ホントにちっちゃいときだったから。 そして、定着した歌詞。 「母は来ました 今日も来た  この岸壁に 今日も来た」 のぶ子は岸壁には立ってなかったけれど、 どこからともなく現れるときはよく歌ってた。 「もしやもしやに もしやもしやに」 何度も同じフレーズを繰り返す。 壊れたレコードみたい。 そして、なぜだか「もしやもしやに」の後、ニヤニヤする。 なにかが面白ろポイントを押していたのかもしれない。 今となって聞いてもきっと、覚えてないだろうけど。 この2フレーズは母が何度も口にしていたことを覚えている。 それ以外の曲の部分は、モヤモヨってごまかしてたのか聞き取れなかったのか、 私の記憶にはほぼない。 昔の歌は、母が歌っていたのが染みついて覚えている感じ。 それものぶ子の歌う通りに断片的にだ。…

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のぶ子、溝にはまる

のぶ子は花や植木の手入れをする。 土いじりが好きなのだ。 私が子どもの頃、よく花の植え替えや種蒔きを手伝った。 パンジーやチューリップが庭に咲き誇っていた。 夏にはひまわりが咲き、 種をほじりだしたのが楽しかった思い出がある。 一時期は、プチトマトやナスやネギやらと 野菜もプランターに並んでいたこともあった。 もちろん、アロエのプランターは昔からたくさん並んでいた。 ※「のぶ子、大きなお世話をする」参照 ユズの木、椿、サクランボの木、サルスベリの木、アカメの木、みかんの木、知らない木。 庭の木々が、花や実をつけるのを見ては、 のぶ子は自分がよく世話をしたからだと自画自賛していた。 うちの向かいには、 下段には遊具があり、上段は広場になっている広い公園がある。 目の前が上段の斜面なのをいいことに、 そこにも勝手にプランターを置いて長い間花を愛でてきた。 今からもう10年近く前になるだろうか。 母がいつものように公園の斜面で花の世話をしていたときのことだった。 何をどうしたのか知らないが、 溝に落ちて片足がはまったらしい。 そんなに深い溝でもない。深さは大人の膝ぐらいあるかないか。 その時、大腿骨を骨折したらしかった。 自営業をしている父はその時不在にしていたので、 母は大声でご近所さんを呼びつけたらしい。 そこからは大騒ぎ。 救急車を呼んでもらい、 父に連絡す…

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のぶ子、うれしそうに縄跳びする

のぶ子は声が大きい。 なぜにあんなに大きな声が出るのだろうか 不思議であり、うらやましくもある。 私の声は細く、遠くまで通らない。 お店の中でオーダーしたいとき店員さんに声が届かないから、 結構大変だ。 はたまた存在感が薄いからというのが原因かもしれないけれど。 たまに「オーラ」を光らせたら、道行く人がよけてくれるのがいい。笑 さて、のぶ子は病院の中でもおかまいなしでおしゃべりさんだ。 病室の中でもよくしゃべりすぎて、 「うるさい!」と何度も言われたことがあるらしい。 父が肩身の狭い思いをしたと言っていた。 若い頃から声が大きな方だったと思う。 遠慮がないので、ワルグチでもあっけらかんとそこら中で言う。 清々しいほどだ。 私が小学生のときに庭で縄跳びをしたとき、 ひぃはぁ息をあげながらも のぶ子はおしゃべりしながら跳んでた。 数を数えたり、あれやっとけこれやっとけやら言ったりしながら。 そして、だんだん声が大きくなる。 私は母と跳ぶ競争をした。 何回跳べるか、エックス跳びできるかとか。 子どもならではのお得意分野で、母を負かそうと思っていた。 普段はよく怒られるので、ここでいい所見せたいからだ。 たまにはほめてもらいたいのだ。よく頑張ったねって。 ま、ほめられなかったね。いつものことさ。 当然小学生と30代の体力勝負となると、小学生のほうが勝つ。 …

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